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事件概要①
執行官は、ときに理不尽な恫喝にも耐えなくてはなりません。

私は、債務者兼所有者ではない。
私は留守番を頼まれている者で、私は何も分からない。債務者兼所有者は息子であり、現在、外国にいる。何をするために来たんだ、早く帰れ。
執行官が調査に行ったときに在宅だったのは債務者の父親を名乗る70歳代くらいの男性だったようですが、調査書からも語気の荒さが伝わってきます。

何も分からないなら、ここまで激しく対応することはないような気もしますが…

本件建物には、私の両親が2人で住んでいることに間違いありません。
執行官は、娘さんにも電話で聞き取り調査していますが、ここで債務者が普段は物件に住んでいることが明らかにされてしまいました。
競売の執行官も、アポなしで突撃するようなことはなく、ちゃんと調査の日程を予め連絡するものですから、その日にわざわざ留守番を頼んで追い返してもらうというのは、ちょっと怪しいような気がします。
事件概要②
執行官は、ときに暴力の恐怖に晒されることもあるのです。
執行官が債務者と現場で出会った最初の日、話し合いは難航し、立入調査は断念したようです。
というのも、執行官は身分証明書を提示し、現況調査のために来たことを説明したのですが、次のように追い返されてしまったのです。

何のために来たんだ。俺は脳梗塞で良く分からないし、具合も悪い。今何時だと思っているんだ。これから出かけるところだ。午後に来い。早く帰れ、ドアを閉めろ。警察を呼ぶぞ。電話は無い。

具合が悪い割には、元気ですねw
あと、『電話はないが、警察は呼べる』という点についてはツッコんではいけませんw
そして後日、再訪問すると、応答がなく、施錠もされていなかったため、立会人と共に入ったところ、

何で勝手に人の家に入るんだ。
帰れ。
などとわめいて、執行官の腹部を蹴る等の抵抗をしたそうで、やむなく警察の援助を受けながら調査をしたそうです。
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執行官に対する暴力は公務執行妨害
不動産競売は、裁判所の命令に基づいて行われる強制執行ですから、執行官の仕事を邪魔するようなことがあれば、公務執行妨害罪に問われることがあります。

2件目の蹴りを入れた債務者なんて、完全にアウトだと思います。。。
公務執行妨害になる行為としては、今回のように執行官に対する恫喝や暴力だけでなく、勝手に差押の対象物を処分したり、封印(差押の対象であることを示すもの)を損壊したりする等の行為もあります。
皆さんも、万が一、競売の対象になったとき、自分を不利にするような行動をしないように気をつけていただけたら幸いです。
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