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事件概要
なんか、首をつっこむと面倒なことになりそうな事件です。
競売される物件は、リゾートマンションの一室です。
所有者Eの知人らしきAという人物がこの事件のキーマンなのですが、かなり厄介な人物のようです。
陳述書を元に、Aの言動についてまとめていきます。
まず、Aが管理費は自分が払うと言っていたにも関わらず、各所への支払いを怠ったとのことです。

『所有者Eが所有権を取得した以降、Aが出入りしていました。Aは、自分が管理費等を支払うので使わせてほしいと言って本建物を使用し始めましたが、管理費等は支払っていません。』

『水道代を払わないことから、閉栓して供給を停止しました。しかし、水道コックを改造して使用していることが分かったので、平成し、また開栓の形跡を発見したので再度閉栓しました。』

『Aは電力供給契約の契約者でしたが、料金を支払わないため契約を解除され、その後、知人と思われる女性Dの名前を借りて電力の供給を受けているようです。』
うーん、支払いをしないだけでなく、配管を改造するなど、迷惑行為を繰り返しています。

『所有者Eは、以前、Aの運転手をしていたが、給料の未払いや暴力を振るわれたりしたので逃げ出した。』

『Aが警察に逮捕された際、犬をAの指定した女性に引き渡す段取りをした。その女性はDとは別の名前。』
給料の未払いや暴力、さらには逮捕までされています。

危険な雰囲気の男性はモテると言いますが、この短い陳述書だけで2人の女性が登場します。
執行官は、所有者Eのお母さんにもインタビューをしています。

『1ヶ月ほど前に、Aが尋ねて来てから、Aに会いたくないと出て行って、帰って来ていない。』

『所有者EはAとは別の友人の小間使いのようなことをしていると思います。』
そりゃあAには会いたくないだろうけど、別の友人の小間使いって…所有者Eも小物感が…
そして、Aが作成したと思われる張り紙が見つかっていますが、この内容もなかなかパンチが効いています。
『私の物に勝手にさわるのはかまわないが、まだ、そちらの弁護人とも話していませんし、
①競売になってないよ!!
②警察は民事ですし関係ありません。確認済みです警察に!!
③多少のお金、管理費を払っていないだけです。払えないのではありません。このようなことをされて、気持ち良く私が生活出来ますか?私も弁護人入れても構わないし、このようなこと、上記は競売になってからの話しです。競売になったとしても住みつづけることもできますので、あまりド田舎のリズムで勘違いしないようにね!!お世話になっている方がいるので、ガタくれないように大人しくしていますので、ヨロシク!!
④今後、私の物に手を触れる時は下記へTEL願います。』
なんというか、ガラの悪さが伝わってくるような文章です。
主語、述語、目的語がわかりにくく、最初に読んだときは、読解するのが困難でした。
ちなみに『ガタくれない』は初めて聞いた表現なのですが、何弁なのでしょうか?
法人名はインターネットでも公開されます
不動産競売の資料には、個人の債務者等の氏名が掲載されています。
しかし、インターネット(BIT)で公開される際には、黒塗りされ、アルファベットで表記されます。
一方、法人の場合、黒塗りされることなく公開されます。
今回も、あえてここには載せませんが、Aが名乗った会社名がインターネットからでも確認できます。
今回の中心人物であるAは、かなり素行の悪い人物のように思えます。
したがって、このような人物の行動が陳述書を通して明らかになることは、会社としては非常にデメリットがあると思います。
実際、私もこの社名で検索してみました。
すると、その会社が発信していると思われる注意喚起が。
Xについて
Xは弊社従業員ではございません。 過去も現在も従業員であったことはありません。Xは、刑法では、窃盗・強盗・傷害・恐喝・詐欺・私文書偽造 すべてに該当するであろう大変大きな事件を起こしております。
弊社 有限会社〇〇 は、Xによる事件の被害によって、2017年秋以降は 会社として事業活動は行っておりません。
弊社 取締役 Y は X からの暴行で負傷しております。
事業活動をおこなっておりませんので、弊社と商取引が発生することは基本的にございません。
事件の被害に伴い、電話はすべて停止しております。今現在、弊社の電話番号はございません。
X は 弊社 取締役 や 有限会社〇〇 の従業員になりすまして、契約行為を行う事案も発生しています。 もちろん、これらは詐欺に該当します。多くの被害が出ております。くれぐれも、ご注意くださいますようお願いいたします。
うーん、、、
競売の陳述と合わせて読んでみると、暴行しているという点で、『A = X』なのではないかという推測ができます。
この会社もかなり迷惑しているというような雰囲気を醸し出していますし、この情報が正しいならば、陳述書に書いてあったような言動をしていたとしても不思議ではありません。
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スキーリゾートは投資先としてどうか?
この物件については、関係者のクセが強すぎるので、そちらにばかり目が行ってしまいました。
とはいえ、スキーリゾートや温泉地の別荘として利用できそうな物件が競売に出てくることは珍しくありません。
そこで、良い機会ですので、スキーリゾートでの不動産投資について考えてみたいのですが、現在のスキーリゾートを取り巻く環境については、今回の執行官が冷静に分析しています。
目的物件の存する湯沢町三国地区は、国内有数の苗場スキー場を擁するスキーリゾート地域で、マンション、ホテル、旅館、ロッジ等が多い。
近年のスキー客の大幅な減少により、湯沢町のスキー場利用者は平成4年度の818万人をピークに大幅な減少が続き、平成22年度には約210万人となった。その後やや回復したものの平成26年度から平成29年度は250万人前後と低水準で推移している。若者のレジャーの多様化等により、今後も大幅な回復を見込むのは難しい状況にある。三国地区については、町中心部や新幹線駅から遠隔であり、また、県内最大の宿泊能力を持つ「苗場プリンスホテル」が、夏休み期間、紅葉シーズン、冬のスキー期間のみの季節営業に切り替え、併設のゴルフ場を営業休止したことなどにより、地域経済は衰退傾向が続いている。
なるほど、ピークの3割程度とは、厳しい現状ですね。
日本におけるスキーブームは、1970年代後半から1990年代前半と言われ、代表的な映画『私をスキーに連れてって』がヒットしたのは1987年のことです。
しかし、その後はブームが下火になり、特に若者のスキー離れは歯止めがかからない、と言われています。
これまでのスキーリゾートは『長時間の移動が苦痛』『食事がワンパターン』『宿がイマイチ』など若者が離れていく要素が多いのは事実だと思います。
一方で、北海道のニセコは、これらの課題を解消し、海外からの観光客の集客に成功しているそうです。

ニセコでは、日本人より外国人旅行者の方が多いのではないかと感じるほどの活況ぶりのようです。
で、スキーリゾートへの不動産投資という観点で考えると、リゾート地全体の集客力の問題がありますので、物件を一つ買ったところでどうこうできる問題ではないような気がします。
つまり、リゾート地の物件で投資をしたいなら、地域全体のポテンシャルを見極める必要があるということです。
ちなみに、前述のニセコは、地価上昇率がエゲツないことになっているらしく…

不動産に限らず、投資をするなら、わざわざ難しいものにチャレンジするのではなく、『無理なく』『負けない』投資先を見つけることが最大のポイントになるかと思います。
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