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事件概要
時に競売の当事者は穏やかではありません。
執行官が何度か足を運んだ際、建物に誰かがいる雰囲気はあるものの、反応は得られず。
後日、技術者に解錠させましたが、ドアノブを紐等で縛り開かないように固定され、数センチしか開かない状態。
その隙間から呼びかけたところ、占有者の応答が!
債務者の妻『私はきちんと税金を支払っている。何で競売になるのか理解できない。私はこの家を売らない。』
その後、施錠し、説得に一切応じなかったとのこと。
さらに後日、警察に援助要請し、技術者により解錠。
ドアチェーンを切断して、警察官に占有者と対応してもらっている間に、立ち入り調査を実行。
債務者の妻『競売の申し立てで請求されている金額は、夫の退職金で支払える。』
その後の質問には答えず…
切断したドアチェーンの修復作業を行う旨を申し出るも、
債務者の妻『私は自分で選んだものしかこの家に取り付けない。あなたが持参したドアチェーンを置いて行かれると困る。持ち帰れ。』
競売の難しいところは引き渡し
私は、競売の最大の難関は「引き渡し」だと思っています。
想像してみてください。
この物件を落札して、代金を払った後に今回の債務者の妻のような人が出てきたら…
論理的な説明や説得が通用するとは到底思えません。
そもそも、この事件は(ケ)つまり担保不動産競売です。
債務者の妻は『税金をきちんと払っている』と言いますが、抵当権の実行に税金の支払いが関係あるのでしょうか?
この調子だと、下手すると、引き渡してもらった後にも、トラブルが起こりかねない心配すらあります。
例えば、引き渡す際に、建物の一部を壊して出ていく、なんていう事例も競売では時々あることのようです。
不動産競売に参加するときには、債務者や占有者がどのような人か、確認したほうがいいです。
少なくとも、このように資料から非協力的態度を取ってくるような占有者は、何かと面倒なので、初心者は避けたほうがいいでしょう。
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