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事件概要
私、一年中、全国の競売物件の資料を漁っておりますが、これはなかなか出会えないレア物です。
なんと、無人島をほぼ独り占めできるんです!
ロマンがありますねぇ!
ほぼ無人島丸ごとの売却
今回の売却の対象になっているのは、沖縄県島尻郡伊是名村の屋那覇島です。
沖縄本島の北西に位置し、面積は0.74㎢、最高標高は12mなので、平坦で小さな無人島です。
戦前に家屋の石材として利用されていた琉球石灰岩の石切り場跡が存在するとの情報もあります。

今回の事件での売却の対象となっているのは、島のほぼ全域にわたる土地です。

この地図で赤く塗られている土地696筆375,397㎡が対象です。

土地は1筆(ひつ・ふで)と数えるよ
塗られていない部分について、他の所有者がいるかどうかは分かりませんでしたが、伊是名村が所有する土地もあるようです。
競売資料なので、画質はあまりよくありませんが、物件を写真で見ることができました。
無人島というだけあって、手付かずの原野やビーチ、さらには朽ちた人工物などもあり、アドベンチャー感満載です。
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幻の拝所『シーの神』とは?
さらに、執行官によると、この島には『人的に設置されたものや自然の洞窟を利用したものなど複数の拝所が点在する』とのことです。
沖縄では拝所と書いて『うがんじゅ』と読みます。

私も最初に拝所(はいしょ・はいじょ)と読んだのでこの読み方にはビックリしましたが、
拝(おがみ)所(じょ)→うがんじゅ
と考えると近いような。
拝所は、神を祀って拝む場所のことで、古くから人々の信仰にとって重要な聖域でした。
拝所(うがんじゅ、うがん)とは、琉球諸島および奄美群島において、神を祀って拝む場所をいう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8B%9D%E6%89%80
一般的には、森などにあり、高い樹木の下の場合や石(サンゴなどの)が置かれている場合も、コンクリートで構造物を作っている場合もある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8B%9D%E6%89%80

屋那覇島内には拝所が8つ存在しますが、その内、「シーの神」と呼ばれる拝所につき、正確な位置は判明しませんが件外土地に所在すると思われます。
また、拝所の一つである井戸も土地の地目及び地籍図等から件外土地に所在しており、それ以外の拝所についても台帳等から件外土地に所在していることが確認できます。
なんと、正確な場所が分からない聖域がある…
なんというか、ロマンに満ちていますが、同時に聖域に部外者が立ち入っていいのだろうかという畏怖の念も生まれてきます。
それにしても『シーの神』って何なんでしょうか?
そして、なぜ見つからないのでしょうか?
気になったので、沖縄方言辞典で調べてみると『シー』には『岩・大きな石』という意味があるそうです。
ん?石…??
あ!
屋那覇島には、琉球石灰岩の採石場があったんでした!
すると、この島で古くから石や岩に対する信仰があってもおかしくありません。
拝所は人工的なものだけでなく、森などで石が置かれている場合もある!
すると『シーの神』も部外者からすると一見してそれとは分からないものなのかもしれません。
なんだか、点と点が繋がったような気がします…。
とはいえ、これはあくまでも私の妄想。
信じるか信じないかはあなた次第です。
屋那覇島へのアクセスは?
さて、最後に屋那覇島に興味を抱いた方のために、アクセスについても触れておこうと思います。
- 那覇空港から運天港(今帰仁村)まで車で2時間弱
- 運天港から仲田港(伊是名村)までフェリーで1時間
- 仲田港より車5分、伊是名ビーチから渡し船で10分
那覇空港から車とフェリーを乗り継いで、最後は渡し船でアプローチします!
まさに離島といったアクセスですね笑

ちなみに、屋那覇島が属する伊是名村や隣接(?)する伊平屋村には、他にも神秘的な場所が沢山あり、観光地や参拝地になっています。
沖縄県外の人間からすると馴染みの薄い琉球文化に触れるにはもってこいの場所だと思いますので、私も今回の記事をきっかけに、これらの島々を訪れてみたいと思いました!


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