執行官はつらいよ 〜伝説的迷陳述『歌やダンスが上手な人だから、持分半分あげました♪』編〜

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事件概要

これは衝撃的な陳述書です。

私がTwitterで発信し始めた当初に出会った事件でしたが、案の定、売却されずに再び公開されたので、ブログでもご紹介します。

なんと愉快な所有者でしょうか

所有者の不思議な陳述をかいつまんで説明します。

まず、本件の土地には、Cという人の所有する建物があります。

『Cさんが所有する建物とは廊下でつながっていて、建物の中で行き来することができます。』

ん?他人の家がつながっているの?親戚な何か?

『Cさんは元々東京に住んでいた方ですが、事情があって転居してきて私と知り合うようになった。』

え、引っ越してきた人!?

『Cさんが建物を新築後、数年してからこの建物と廊下でつなげました。』

『Cさんがこの土地を使用するについて、地代等支払いの取り決めはありません。』

え!?自分の土地の上に、タダで建物を建てさせてあげたの???しかもその後に結合させているの???

執行官
執行官

『なぜこの土地にCさんの家を新築するようになったのか、どういう経緯から2棟の建物を結合したのか尋ねたが、昔話や昔の知人の話題に脱線して、事情を聞き出すことができなかった。』

そして、この土地は、持分1/2の共有者がいます。

『共有者であるBさんは、私が経営していた飲食店のお客さんで、歌やダンスが上手な方でした。』

お客さん!?

歌やダンスが上手って、事件や物件と関係ないでしょwww

『そのようなことから、この土地を購入する代金は全部私が出したものですが、持分の半分をBさんにあげたのです。』

どのようなことだよwww

歌とダンスが上手いから土地を半分あげるよ、なんて聞いたことないwww

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まとめ

世の中には、常識では考えられない契約を行う人がいます。

基本的に契約自由の原則ですから、このような契約も当人同士の合意だけで成立します。

こんなときに大変なのは執行官です。

不動産競売のため、つまり債権者の債権回収のため、執行官には正しい資料を作成する使命があります。

ところが、今回の物件は、権利関係が特にごちゃごちゃしていて前例のないものであるため、確認しなくてはいけないことが多いはずなのに、独特な所有者が脱線ばかりでまともにインタビューできないという笑

いやー、執行官はつらいよ。

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コメント

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