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事件概要①
本日、閲覧開始した物件を確認すると、遠く離れた2つの物件に奇妙な一致を見つけました。
こちらは、福岡地方裁判所管轄の糸島市の物件。
糸島市といえば、近年は観光地として大変人気だそうで、特に空と海の美しさは素晴らしいものです。
オシャレなカフェも多数あり、まさにインスタ映えしそうなエリアです。
そんな糸島の空と海にも負けないブルーがここにありました。


私と家族が住んでいます。
とのことですから、実際に生活しているのでしょう。
外壁は、普通のオレンジか肌色といった感じですが、その他の部分が全て青く塗られています。
写真で見る限り、空の色とほとんど変わらない鮮やかなブルーです。

ただ、車は白なんですねw
中を見てみましょう。

リビングからしてすごい青です。
壁やテーブルなどの家具はもちろんのこと、床まで青いというのはなかなかの狂気。
台所を見てみると白物家電の代名詞である冷蔵庫までも青。

浴室も、壁一面の青と、所々のアクセントのような青。

圧巻なのは、2階の洋室です。

窓ガラスを青く塗りつぶしているので、外から入ってくる光までも青く、青以外の色彩を感じられません。
子供部屋とも思えるもう一つの洋室も青く塗られています。


子供の色覚の成長に悪い影響がなければいいのですが…
倉庫には、青色に塗りかけの洗濯機が!

ここで、家具家電が青色にされているのか…

不動産屋に見てもらったところ、内部を見て、ちょっとこれでは売れないと言われたことがあります。

でしょうねwww
任意売却も考えたということでしょうか。
これは、なかなか買い手が見つからないでしょうね。
海も近く、環境としては、最高なので、本当に惜しいものです。
資料を見ているうちに、何かしらの心の内を『一面の青』に投影した現代アートの展示を見ているのかとすら思えて来ました。
ちょっと気になってGoogleマップでも見てみたところ、2013年4月の段階では外装に異常はありません。

この時には庭に生えていた植物も、現在では姿を消しています。
このことから、所有者には、ここ数年で何かしらの心情の変化があったのかもしれないと推測されます。
競売されているのも、それが何かしら影響しているのかもしれません。
それにしても、床まで塗りつぶすというのは、作業としては非常に大変なことだと思います。
外壁や台所などには雑な部分も見受けられますが、自室と思われる洋室の塗装が特に力を入れられていることから、そこに強いこだわりを感じ、自分の空間を自分の手で作り出したいという心理が垣間見えます。
事件概要②
同日に閲覧開始の京都地方裁判所管轄の物件にも色にまつわる不思議な物件がありました。
場所は、京都市下京区。
鴨川からほど近く、京都駅や京都タワーも徒歩圏内といった、とんでもない立地にあります。
Googleマップで周囲を見ても、『the 京都』と言わんばかりの素晴らしい街並みです。
そんな中、こちらの物件は赤!そして黄色!

エアコンの室外機までも赤く塗られている徹底ぶりです。
観光で歩いていたら、びっくりすると思います。
中を見てみましょう。

壁一面の赤!
そして、階段の黄色!
それにしても、最初はドギツイ赤色に圧倒されていましたが、よくみてみると、非常に整理されているように感じます。
物は非常に多いのですが、一つ一つ壁の棚に綺麗に並べられています。
キッチンも赤です。

台所は生活感がありつつも、調味料や料理器具がきちんと並べられています。
DKに移ります。

こちらも赤と黄色。
ついでに洗濯機も赤です。
浴室も、壁と浴槽が赤(というよりオレンジ色かな?)が基調となっております。

2階の居室は、もっと赤一色です。

カーテンが赤色なので、外界から差し込む光までも赤くなっています。
もう一方の居室は、唯一(?)黄色が基調となっている部屋。
外界からの自然光が差し込み、置いている物の色がわかります。

ちなみに、こちらの物件は、所有者が不自然死していて、警察も来ていたとのこと。
生前は、居宅や作業場として使用していたようです。
こちらの物件には、何か自分の感性への強い執着のようなものを感じます。
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カラフルな外壁にする心理とは?
どこの街にも、一軒くらい目立つ色合いの家というのはあるもので、時々、近隣住民とトラブルになるとかならないとか。
有名なのは、楳図かずおさんの縞々の家ですよね。
周囲との調和とかを理由に裁判まで起こされているようです。

楳図さんは表現者なので当てはまるかわかりませんが、一般的に、外装を派手にする人の心理は「人と同じが嫌だ」「目立ちたい」といったものだろうと思います。
夢のマイホームですから、自分の思い通りにできる嬉しさや自慢したいという心理が働くのでしょうね。
彼らは内装までカラフルにした
ところで、今回の事件の物件に関しては、どうもそれだけでは説明しきれない部分があるように思えます。
彼らは「内装」までも派手な色で塗りつぶしているのです。
他の人からしたら、到底住みやすいとは思えない一面の青、赤、黄の部屋。
私も、資料を読んでいるだけで目と頭が疲れてしまい、合間に自室の壁を眺めているだけでホッとしてしまうほどでした。
こんな部屋に自ら好んで住み続ける人がいること。
特に所有者が居室としていたであろう空間は、窓やカーテンまでも色付けされ、強いこだわりを感じさせます。
他の人にとっては不快な空間を見て、精神分析は専門ではないですが、
『部屋を塗りつぶすことで自分の居心地の良い空間を作る』
『自分の感性の表現された作業場で仕事をする』
そんな単に目立ちたいというだけでない彼らの内的な衝動を感じられました。
私には、彼らの本心を解明することはできませんが、このような奇怪な現象から『人間の心とは』と考えさせられる非常に興味深い物件でした。
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